オランダ昭和喫茶 Wiener Konditorei -デン・ハーグ-

オランダのカフェはいいです。テラス席があればさらによし。

テラス席は広場にどばーっか、ちょっと大丈夫?と思うくらい道路にはみでています。なので、カフェと街の境界線があいまいで、街の空気を全身で感じることができます。天気がよい日などは、混んでるかと思いきや、店内ガラガラというのはよくあることです。ヨーロッパのカフェでテラス席が多いのは、天気がおしなべて悪いので、青空が広がればここぞと外で過ごす人が多いからという説を耳にすることが多いですが、私はそれ以上の何かを感じます。ウチ・ソトの感覚が私(日本人)とは違う気がするのです。考察中につき、まだ言語化できないのですが…。

さて、ステキなカフェも多いオランダですが、老舗カフェもなかなかです。ハーグでのお気にいりはハーグ中央駅近くのヴィエナ・コンディトレイ(Wiener Konditorei)です。若者率は圧倒的に低く、おぢいさん、おばあさん率が圧倒的に高い。日本でいうところの昭和な雰囲気の喫茶店です。

決して広くはない木造りの店内は、独特の時間が流れています。テーブルの上にはラップトップではなく新聞が合う。おしゃべりの内容も株や政治ではなく、「最近ご近所さんがねー」とたわいない世間話が合う。平成生まれの若者にはアピールしないかもしれませんが、私のように昭和を過ごした者にとっては、どこか懐かしさを感じます。

このカフェは、名前の通り、ウィーン風カフェです。現在のオーナーのおじいさんが1934年にオープン、戦時下は、お腹をすかせて店頭で長い列を作るハーグ市民にアップルシュトゥルーデルをせっせと作ったそうです。

戦後復興まもない1950年代、先代のおじいさんは妻と一緒にウィーンに行き、ウィーン風カフェ、お菓子などを学びました。そのとき、ウィーンのカフェにあるエスプレッソマシーンに目をつけ、いちかばちかでお店への導入を決意(決して安くなかったと思います)、それが大ヒットして、コーヒーのおいしさで一躍有名になったそうです。

今でも続く昭和なカフェには、そういった初代から続く厚みのあるストーリーがあるものです。それが層となって独特の雰囲気を作り上げる。おしゃれなカフェの開放感もいいですが、たまにはそんなカフェでゆっくりとコーヒーとケーキを食べる時間も、心が落ち着いて、豊かな時間を過ごせるものです。

 

2015-12-21 | Posted in Wiener Konditorei, すきなお店No Comments » 

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