退役軍人の日 Veteranendag -Den Haag-

6月末の週末。天気もいいし、センターのカフェでコーヒーでも飲もうかという話になり、出かけることにしました。センターはすごい交通規制がかかっていました。何かパレードでも??

「あ、そうか。今日はVeterandagだ」

Veteranは退役軍人という意味だから、つまり退役軍人の日。毎年、ここハーグで大規模に行われるフェスティバルというか、パレードだそうで、「中心街で見るのもいいけど、プラットフォームになっている会場にいってみようよ」。ということでコーヒーから、会場になっている公園に行くことにしました。

会場はハーグの森に隣接するMalieveldという公園というか緑の広大な広場です。うわぁ……。

 

戦車だ。

ロケット車? カモフラージュ戦車? 日本でも自衛隊のミリタリーショーが開かれているのは知っていますが、あくまでも基地内ですよね。ここはまちの広場です。誰でも見られて、戦車の操縦席にも入れます。

戦争の道具があまりにも近い。人々とそれらの間にハードルがない。ありえない、日本では絶対ありえない。頭の中でこのセリフだけがぐるぐる巡っています。どうとらえればいいのか分からず混乱しているのは多分私だけで、広場に集まる大勢の人たちは、この会場で開かれる他のイベントと同じように楽しそうに見て回ったり食べたりして、晴れの日の休日を楽しんでいます。

パレードが始まるということで、パレード出発点の道路まで移動します。

昔は退役軍人だけだったらしいのですが、今ではNATO、UN、アフガニスタンに出兵する兵士など現役も一緒にパレードするようになっているそうです。「アフガニスタン出兵とか、オランダのためといえるのかねぇ。退役軍人といっしょくたにするのはいかがなものか…」とぽーる丼。

プラカードを先頭にして、パレードが始まりました。

 

退役軍人が通るたびに、観客からさざ波のように拍手がおこります。この拍手がとても温かい。全面的な肯定感。第2の衝撃です。これが日本だとして、街中でパレードするなんてありえないですが仮にあったとして、行進する自衛隊の人達にこんな温かな拍手をおくることってあるだろうか。待て。そもそも、なんでありえないと考えるの? なんで拍手をおくることができないと考えるの?オランダ人は軍隊・戦争に関してどういう教育を受けてきたの、そして私は何を教わったの。

勝戦国、敗戦国の違いはあれ(大きいと思いますが)、約70年前、戦場で戦い、つらい思いをして帰国したというのは同じはず。そんな退役したおじいさんと会い、「大変でしたね」と声をかける機会があってもよかったはずなのに、親類縁者以外の帰国した兵隊さんたちに会うことさえありません。というか、どちらかというと、はばかれる感じだったと思います。

そんな思いをぽーる丼にぶつけると、「日本はどのような理由があったにせよ、自分たちから参戦したでしょ。ここにいる退役軍人はドイツからオランダをしてくれた人たちなんだよ」。
そうか。日本では大本営が天皇陛下、国家という御旗のもという前提を作ったけど、オランダでは直接民衆のためだったからか。

以前、オランダの東部のほうに自転車にのって遠足に行き、自転車を漕いでいるうちにドイツに入りました。国境跡は残っていますが、一本道を行くだけで、つるーっとは入れたのです。途端にコーラ一杯の値段が変わり、言葉が変わりました。平和な時には便利ですが、隣が敵国になってしまった場合、地続きというのは、海に囲まれた国からきた人からは想像もつかない脅威だと思いました。

このVeterandagは、いろいろなことを、心の底から考えさせられるイベントでした。

 

 

 

 

 

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