まったいらなヒツジの島 Texel
オランダの北部、ワッデン海には大陸に沿うようにしてチョン、チョンと島が連なっています。島々はオランダとドイツをまたいでおり、ドイツのほうは東フリースラント諸島、オランダ側は西フリースラント諸島といいます。オランダではワッデン諸島ともよばれています。
西フリースラント諸島は全部で8島、そのなかでいちばん大きな島はテッセル島といいます。なんとなく北に行けば地形が険しくなるというイメージができあがっているのですが、オランダの場合北にいくほど起伏がなくなっていきます。
デンヘルダーからフェリーで出発します。湖のように穏やかな海をフェリーはゆきます。湖のように思えるのは波がないことだけではなく、日本の海に特有の磯の香りがまったくしないからです。海だぞーっという気分が今一つ盛り上がらず、物足りない気がしないでもない。においと記憶って恐ろしく結びついているものなのですね。
20分、フェリーの中を探索する間もなくテッセル島に着いてしまいました。電車の旅でもそうなのですが、乗っている時間が短すぎる。目的地にあっという間につけて便利といえば便利なのですが実のところ、もうちょっと乗り物旅情を楽しみたいです。
- デンヘルダー
- おだやかな海
自転車で漕ぎだします。
大地が緑におおわれ、ヒツジがのんびり草をはんでいます。みごとなまでにたいら。地平線がやさしい弧を描いていることがわかります。
テッセル島は463.3平方キロメートル。坂がないとはいえ、一日で全島を巡ることは難しい広さ。2泊してゆっくりと楽しむことにしました。
砂丘、森、草原、海。いろいろな風景がありました。
- 草原の小路
- 緑におおわれた砂丘
- 砂浜の海岸
ヒツジさんたちも道を往来します。
- ヤギも、牛もいます
テッセル島の羊はたぶんイギリス由来で、島で独自にブリードしていったそう。小さい頭、黒い鼻短い耳、黒いひずめが特長なんだそうです。ウールやラム肉が特産品です。
- 街中のレストラン
- どこでもラム肉が楽しめます
夕方、散歩をしました。夕日が空と空気を真っ赤に染めながら、ゆっくりゆっくり地平線に落ちていきます。
こんなに美しい夕焼けを毎日眺めていたら、心もたいらになっていくのだろうなと思いました。
テッセル島の話題
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ワッデン海の沖を歩く!