にほん料理

去年の夏、3か月ほどオランダにいました。その間、計5回、日本料理レストランに行きました。私がオランダにいると知ると、ぽーる丼の友人が「日本料理を食べにいこう」と誘ってくれるのです。その前の年のオランダ滞在時はそういったお誘いはかかりませんでした。

確かに、「Sushi」な店が増えています。日本料理というか、Sushiは確実に浸透しているのを感じます。

むろん昔から日本料理レストランはありましたが、高級なイメージで、お誕生日とかご接待とか、何か特別な理由がない限り足が向くことはなかったと思います。それが、だいぶ足元まで降りてきて、気軽に食べにいく、テイクアウェイするようになっているようです。

 

6年前、デルフトで寿司を食べたとき、あまりのまずさと、まずさに反比例する値段の高さに箸をへし折り、机をひっくり返し「外国で日本料理は食べるものか」と固く心に誓ったものですが、今回の計5回のSushiはどこもおいしくいただきました。Sushiは、NigiriよりもMakiのほうが人気があるようで、Makiは刺身もありますが、エビフライ、から揚げなど天むす風で、サーモン巻き、アボカド巻きといったネタを外側に出して海苔の代わりとするInsideoutというスタイルが多く見受けられました。Makiのメニューは日本よりもむしろ豊富でした。

 

居酒屋である   ルールがある

 

居酒屋である
かなり浸透したとはいえ、日本料理レストランは今でもちょっと高め。オープンキッチンで包丁を寡黙にあやつっている板さんがいたりします。が、話しかけてみたら言葉が通じず、お互いうす笑いを浮かべてバツ悪し、なんてこともよくあります。メニューは枝豆あり、天ぷらあり、焼き鳥あり、寿司ありで、そのバラエティは居酒屋だと思いました。居酒屋と違うのは、枝豆がプラスチック容器の代わりに立派な器にうやうやしく盛られてでてくることです。つきだしとか、つまみとか、そういった観念はないようで、すべてが立派なメニューとしてとらえられているようです。揚げ餃子が半分に切られ、立ってるの、横になっているのとが交互に美しく盛りつけられていたのには、かなり違和感を覚えました。そんなに立派か、揚げ餃子。

 

ルールがある
いちばん人気のある日本料理の楽しみ方は、X時間一律XXXXユーロという食べ放題のスタイルです。Sumoというチェーン店が有名です。日本円で3500~4000円くらいでしょうか。大人数でいけばそれなりに楽しめますし、味も悪くはありません。時間制の他に、もうひとつスタイルがあります。値段は一律というのは同じなのですが、オーダーに「注文1回につき一人5皿まで、注文は5回まで」というルールが設けられているスタイルです。時間制限はありません。このスタイルを導入している「Shabu Shabu」というレストランにぽーる丼と行ってみました。けっこう混みあっており、受付でスーツをパリッと着た女性が席にキビキビと案内してくれ、ウェイターが忙しく動き回っています。この雰囲気、何かに似ている……。そうだ、繁盛している飲茶レストランだ。それもそのはず、このような食べ放題系の日本料理レストランは、中国人経営が多いのです。

寿司1貫でも1皿にカウントされるので、注文の仕方には作戦が必要です。「いちばん食べたいものを1回目に注文。揚げ物は腹がふくれるから、すでに食べたいものを食べて満足している3回目以降にすべし。ラストの注文は好物2度目にすべし」。功を奏して、2人でほぼ50皿制覇できました。

居酒屋、食べ放題、そのどちらもSushiは標準をクリアしているといえるでしょう。揚げ物も大丈夫。でも、未だ微妙な一皿も多いです。ラーメンは悲しいです。なにより私がいちばん不満に思っているのは、お茶。旅館のテーブルにおいてあるような緑茶パックに何が悲しくて400円も払わなくてはならないの~。あられ鉄瓶はお湯を沸かすもので急須じゃないよ~。心の中でひとり叫ぶのでありました。

この前の夏の滞在時、日本料理が恋しくなることが何回かありました。若い頃イギリスに1年ほどいたのですが、毎日イモでもへっちゃらで、日本料理が食べたいと思うことは一切なかったので、自分の変化にびっくりしました。年をとったのだと実感しました。そんな時、Sushiが普通に食べられるようになったのはありがたいことです。

 

2015-03-27 | Posted in おいしいもの, にほん料理No Comments » 

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