美しき古都ハーレム Haarlem

アムステルダムから電車で15分。ハーレムという駅に降りたちます。ハーレム?ニューヨークのあのちょっと危険なエリアと同じ名前? そう、この2つのエリアは深いつながりがあります。ニューヨークのハーレム地区は、アメリカに渡ったオランダ系移民によって名前がつけられたと言われているのです。

ニューヨークのハーレムには行ったことがないので何ともいえませんが、ここオランダのハーレムは、中世から続く歴史が美しい街並みに現れたすてきな古都です。

まず駅。駅は存在そのものが旅情をかりたてるものですが、ハーレムの駅はその上に美しい。駅そのものが歴史的建築物に指定されています。

駅舎がオープンしたのは、今から約175年前の1839年。アムステルダムとハーレムをつなぐ初めての鉄道の駅だったそうです。お手洗いもステキでした。

駅を後にします。中心街に向かって歩くと、早速、こんな建て物が。

1902年建築です。後の1918年に改築・増築されて、Tweede Hollandsche Maatschappij van Levensverzekering(オランダで2番目の生命保険会社)という会社が入ったそうです。この会社、1878年創立だそうで、当時はオランダで”X番目”のナニナニと、”X番目”を社名にできたそうです。アールヌーボー調の社名プレートに誇りを感じますね。

さあ、街中に入りました。街中といえば、やはり広場です。

広場でひときわ目立つのが、Vleeshal。訳すと肉ホール。

この肉ホールもとい、Vleeshalの建設は1603年頃。黄金期のオランダでは人口もずんずん増えていき「肉、希望」な人々も増えていったそうです。そういった事態に対処するために食肉マーケットが開ける場所が必要になったのだとか。乾肉が一般的でしたが、ここでは生肉も買えたそうです。今は、アートなどの展示場として機能しています。正面ファサードには、オックスの頭をかたどった彫刻が飾られています。

ハーレムで必ず訪れたいのが聖バフォ教会です。できればパイプオルガンの演奏時に訪ねたいもの。私が訪れた時、運よくパイプオルガン演奏が始まる直前でした。約5000本のパイプから奏でられる重奏な調べが天井から降ってくるようです。神を直接体で受けとめるような衝撃。寺とはまた違った厳かさに打たれ、言葉をなくします。かのモーツァルトやヘンデルもこのパイプオルガンを弾いたそうです。

4~9月の土日、13時15分から30分間、ランチコンサートとしてパイプオルガンの演奏が聴けるようです。私が居合わせたのも、そのランチコンサートでした。オルガンの音色をFacebook「オランダたび」にアップしました。ぜひ聞いてみてください(動画はヘタクソです…)。
聖バフォ教会のパイプオルガン

ハーレムは貿易の中継地として栄えたまちです。特に有名なのがチューリップ。トルコから仕入れたチューリップが当時は非常に珍しく、売買するうちに投機熱が高まり、世界初のバブル経済をひきおしたと言われています。1個の球根に、当時の庶民の年収の60~80倍の高値がついたこともあるのだとか。

運搬の手段が陸路から航路になるとアムステルダムが中心となっていきますが、ビール製造、シルクやリネンの貿易などの中心だったそうです。おもしろいのは漂白ビジネスを得意としていたところ(綿やリネンなどの繊維の漂白)。当時は「漂白ならハーレムでしょ!」だったそうです。

そんな栄えた歴史があるおかげで、ハーレムには登録されたの歴史的建築物(Rijksmonumenten)が1149もあるそうです。

グロート・マルクト広場へと続く道。

アムステルダムも運河沿いを歩いたりするのは楽しいのですが、なんつったって観光客が多い(自分もそのひとり)。あっちいってもこっちいっても観光客で、お店も観光客仕様が残念ながら増えています。電車で15分も行けば、アムステルダムに負けない美しさをもったまちにおりたつことができます。そして、アムステルダムの9ストラーチェスよろしく、Kleine Houtstraat(ミシュラン星のレストランMLもあります)やWamoesstraatから続くSchagchelstraat(私の好きなアンティークプリントショップBetween Art and Scienceもあります)などの小路散策も楽しい。17世紀に作られた養老院に並ぶフランス・ハルスの作品をじっくり鑑賞してもいいでしょう。アムステルダムのアンネフランクの家の前のものすごい行列にくらっときたら、ハーレムのCorrie ten Boomhuisがあります。

活気があり、かといって賑やかすぎることもなく、中世の繁栄を今に伝える古都風情のある美しいハーレム。何回でも訪れたいまちです。

 

 

 

 

2016-03-09 | Posted in Haarlem, まち, 北ホラント州No Comments » 

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