古都ドートレヒトのクリスマスマーケット
シンタクラースがひっそりスペインに帰った12月6日以降、まちはじょじょにクリスマス模様になってきました。日本の場合は25日の6日後にお正月が控えているので、電光石火で模様替えになりますが、こちらはのんびり変わってきます。どこかのクリスマスマーケットに行きたいなと調べたところ、ドートレヒトで12月16~18日の3日間、クリスマスマーケットが開かれることを知りました。オランダ最大なのだとか。17日の土曜日に行ってみることにしました。その日、NS(オランダ鉄道)はロッテルダムとドートレヒト間が工事中により運休。ハーグ→(列車)→スキーダム→(バス)→Zwijndrecht→(列車)→ドートレヒトの乗継合戦になりました。クリスマス前の週末、最大のかきいれ時にやるな。
- ドートレヒト駅
- クリスマスマーケットののぼりが
ネットで仕入れた地図によりますと、街の中心でクリスマスマーケットが展開されているらしい。最大とは展開エリアがオランダでいちばん大きいという意味らしいです。他のまちと同じく、駅から徒歩10分ほど歩き、中心街に入ります。
- どわっと人が
通りの両脇にクリスマス屋台がでています。
- クリスマス靴下
- オランダ必須のあめちゃん屋台
屋台のみならず建物全部がクリスマスショップに変身しているところもありました。普段は教会ではないかと思われます。
ドートレヒトは17世紀、オランダ黄金の時代を支えた貿易で栄えたまちです。貿易の中心は時代とともにロッテルダムに移っていきました。時代に取り残されたおかげというわけではないですが、古い建物や運河が残るとても雰囲気のあるまちです。
食べ物の屋台はお祭りらしい綿菓子や、国民食のパタット、クロケットなどに並んで、グリューワイン、ホットチョコレートが並ぶのが、さすがクリスマスマーケット。寒い日のグリューワインは新年神社の甘酒のように身体を温めてくれるだけではなく、季節の喜びをそこはかとなく感じさせます。おっと、オリボーレンも忘れちゃいけません。
- 綿あめ屋さん。カラフル
- グリューワイン&ホットチョコ屋
- パタット屋
- オリボーレン屋
街の中心を通る運河沿いにも出店が並びます。
- 船を修理するドックだったそう。ドッグだったそう。L. Straatman工場と書かれています。1928年に作られた記念保存物
ちょっとした広場では音楽イベントが行われていたり、昔なつかし遊具が置かれていたりして、気分を盛り上げてくれます。
- ゴスペラー
- エルビス風クリスマスバンド
- 一輪車
- 景品釣り
- 杵を振り下ろす力試し
素朴なイベントはいいですね。ドートレヒトの中心的存在であるGrote Kerkに行ってみます。
- Grote Kerk
- その周りでは白いクリスマステントが
教会の前の広場には、マリアさんとヨセフさんもいました。飼い葉桶はもちろん空です。
- 若い二人はおしゃべりに夢中。ラクダは寒そう
クリスマスツリーはまちや店のあちこちにありますが、教会の中のツリーはやっぱりいいですね。教会の中にもそれなりに人がいましたが、すべてを包み込むような静かな雰囲気は、外の喧噪とは別世界。特にイベントはありませんでしたが、しばらく教会の中で過ごしました。
教会に出て、再び街中を歩きます。
- サンタのブラバン
- クリスマスとの関連性がナゾなキャラ。相手にされていません
- 腹話術パペット、子どもにおおうけ
- おじいさん&おばあさんによるオルゴール演奏
目抜き通りにもどります。かなり混んでいきました。本日は21時まで開いているそう。
- しかも大きいから、みんな…
- キャンプのねじりパンを思い出しました
ひと通り見て歩きました。感想は……。正直に言います! 出店には目新しいものはなく、ちょっと残念でした。もともと物欲が浅めなのと、クリスマスオーナメントをかってツリーを飾る💛というような趣味がない、かなり個人的な感想ではあるのですが、洋服、帽子はまだしも、ソーラーパワーやテレビを売る出店もあったりして、あまりクリスマスっぽくない感じでした。人々もグリューワインをふーふーいいながら飲んで、子供連れなら遊戯で遊んでと、もっぱらそぞろ歩きを楽しんでいるよう。オランダ人友人に聞くと、一様に、オランダのクリスマスマーケットは今イチという答えが返ってきます。いったことがないので実感がともなわないのですが、本場ドイツの寒さと温もりと伝統が混じった雰囲気がどうしても作り出せないのだとか。確かに出店を増やしゃいいっていう問題でもないですよね。とはいえ、混んでいる道をちょっと外れればドートレヒトらしい美しい風景がそこにあります。
夜に行けばまた雰囲気が違うかもしれません。来年は夜にそぞろ歩きしてみましょう。