不思議世界のど迫力花パレード Corso Zundert
花といえばオランダ。花パレードといえばズンデルト。ズンデルトといえばゴッホ生誕の地。日本からもツアーがでるほど、ズンデルトの花パレードは有名です。普段は2万人ほどが住むベルギー国境に近い静かな村は、パレードが行われる9月の第一週日曜日だけはものすごい数の人々が訪れます。
こりゃ見に行かなくては。オランダ人の友人を誘うも、「そうね~」とうすい反応。ウェブサイトを見ると、どうも観覧席は有料らしい。高円寺の阿波踊りの有料観覧席のようなものか? だとすれば、無料で見られる場所は人で溢れかえって何も見えないかもしれない。少なくとも高円寺はそうだった。オランダ人身長高いしなぁ。
誰もつきあってくれなさそうなので、20ユーロはたいてZ席なる観覧席をインタネでゲット、ひとり現地に向かいました。
ズンデルトも最寄駅はブレダーBredaで、そこからバスに乗り込みます。25分ほどでズンデルトに到着。
- ゴッホが「いらっしゃい」
この日ばかりは村に入るのに10ユーロとられます。商売上手じゃのう。
- 関所をとおる
- マーケット、食べ物系の露店もあります。マーケットはいまいち
チケット引換所でチケットをもらい、Z席なる場所を探します。
- こちらVIP席
- そう広くない通りにこのように席が設けられています
- 花の山車が通るメインストリート
メインストリートをえんえん歩いて、最後の観覧席がZ席でした。席も決められていましたが、すでに人がぎゅーぎゅーに座っており、たどり着けなさそう。前2列目の数席が開いており、私のチケット番号をみた人たちが「もう、そこに座っちゃいな」というので、遠慮なく座らせてもらいました。
ズンデルトの花パレードがなぜ有名かといえば、その独創的というか独特な山車にあります。花パレードは、1936年、ウィルヘルミナ女王の誕生日を祝う式典からスタートします。当時は馬車を花で飾る程度の素朴なものでしたが、そのうち優勝者を争うコンペティション形式になり、ブレダーのアートアカデミーが審査員に入ったり、アーティスティックなアドバイスを受けているうちに、ほとばしる想像力を誰もとめることができず、さらにオランダ作り込み魂が花開き、もはやどこも真似できない花パレードとなったのでした。花はダリアのみを使います。冬からアイデアだしが始まるそうで、ちなみに山車を作る人々は全てボランティアだそうです。燃えるんだろうなぁ。
2015年のテーマは、ずばりゴッホ。没後125年というわけで、選りすぐりのコルソ・ズンデルトをお楽しみください。
- キタ! オレンジ仙人。名前はArbeid。アルバイト=労働。なぜに
- 真ん中
- 後ろ
- 名前はDe Worsteling。つまり格闘
- 腕
- 後ろ
- 名前はStemmen。狂おしいゴッホの声を表現したのでしょうか
- 上の歯
- 下の歯
- 奥のヒト
- 後頭部にもヒト
- ハイテク機械仕掛け
- 名前はWaanzin。狂乱
- ハイテク系。顔が現れる
- 顔が隠れる。名前はDiefstal。盗難? わからん
- 椅子、イス、いす。名前はInventaris。た、棚卸?
- こちらが2015年の優勝山車
- 名前はAdieu Vincent, een afscheid in bloemen
- アデュー、ヴィンセント。花のさようなら
- 花が閉じる
- 花が開く
- えんぴつハリネズミ
- エンピツトゲが開くっ
- 名前はGeslepen。意地が悪い、となるのでしょうか
- スプレーからシュワーっと霧がでます
- 名前はDe nieuwe lichting。新世代。分かりやすいっ!
- 名前はずばりVan Gogh
- 目を閉じるゴッホ
- 頭部につながれているのは
- 彼の心臓でした
いやー、不思議世界の迫力花パレードでした。山車だけかと思いきや、音楽つきだわ、花がパカパカ開くわ、目を閉じたり開いたりだわと、ハイテクじゃないですか。山車が登場するとグループ名山車のテーマなど実行委員のあんちゃんがマイクでえんえん解説してくれます。
混雑している割には、「通りを渡らないでください!」とか「止まらないでください!」とか叫ぶ警備員もおらず、山車の前を横切っても誰もなにもいわず。解説する実行委員のあんちゃんも合間でおしゃべりを楽しみ、人波・将棋倒しの気配もなく。さすが大人の国、オランダ。
すっかり堪能して帰途に着くと、なんだ、どこからでも見えるじゃないないの。というわけで、観覧席を買う必要はないと思います。
- 狭い村なのでどこからでも見えます