まちの下の運河巡り Binnendieze -Den Bosch-
オランダの観光目玉といえば、運河巡り。ボートにのって水上から飾り破風のカナルハウスを眺めるのは、街歩きとはまた違った美しさが発見できます。そんな運河巡りはオランダのどの都市でも楽しめますが、街を”下”から眺められるユニークな運河巡りがあります。それが、デンボスのビネンディーゼBinnendiezeです。
- まちの下を探検
デンボスは城砦都市として栄えました。アー川、ドメル川、ディーゼ川に囲まれたデンボスは、それらの川、そこから運河をひいて、水路を造りました。まちが栄えて市壁は拡張されましたが、それでも土地や路が足りなくなり、人々はそれらの水路の上に家を建てるようになりました。中心街の水路はビネン(内)ディーゼとして商人や住民の大切な交通路として使われていたのです。
下水路整備のために消滅の危機にあいましたが、1972年に保護されることになり、今ではデンボスの観光ハイライトとなっています。全長4キロのビネンディーゼは、歴史巡り、観光名所に立ち寄るルートなど3種類があります。
我々は歴史巡り(どこにも立ち寄らず、純粋にボートのみ)を楽しみました。16人乗りのオープントップのボートに乗り込み、船頭さんの案内を聴きながら、水路を進みます。
- ボート16人乗り。満員になったら次のボートまち
- 乗り場
街中を通る狭い水路だったり、水路の壁が建て物の下だったり、くるくる表情を変えるまち。残念ながら案内がすべてオランダ語だったため、99%何を言っているのかわかりませんでした。唯一「みなさん、ここがデパートV&Dの下です」だけはわかりました。すごい。中世に出来たシステムの上に、今を生きるデパートがある。まちのインフラというと戦後に発達したようなイメージがありますが、どうして、中世のインフラ技術も目を見張るものがあります。まちの発展をまちの下から眺めるってすごいですね。
- 水辺でまどろむにゃんこ
- 建て物の下に入ります
- 建て物が水路の上に!
- 切り立った壁は渓谷ルートのよう
まちの中をぬけ、一転、青空の川にでます。市壁だけではなく、沼地が自然要塞となったデンボスがよくわかります。
ビネンディーゼは4~10月まで楽しめます。